2013年04月02日

真実の心

真実の心


たった今、この瞬間に。
勇気をふるって。
霧の中から、飛び出しませんか?
そして、ノックしてみよう。 固く閉じられた、あなたの心の扉を・・・。
本当は、自分が、何を望んでいるのか。
本当は、どんな未来を築き、どんな人生を送りたいと願っているのか。       
真実の心に、
忠実に寄りそった、
新しい選択を、するために。



霧の中で
 ガンを告げられた瞬間、私たちは否応もなく、生涯でもっとも重大な岐路に立たされます。
 ガンを跳ねのけて生き抜くのか、それとも予想される辛い治療や、残こされた時間の短さに溜息をつきながら失意のうちに過ごすのか・・・。
 どちらの道に歩を進めるのか、自分で、しっかりと選ばなければならない。まさに、命を賭けた選択です。けれど、自分が今、そのような選択を迫られていることに気づく人は、極めて、まれ。
「嘘でしょう・・・」
「何かの間違いでは・・・」
「どうして、この私が・・・」 
 与えられた場所で、果たすべき役割を真面目に懸命に生きてきた・・・その私が、ガンだとは・・・。
 理不尽という名の荒海に突然投げ込まれ、心は、ただ茫然と濃霧の中を漂うばかり。
 やがて、霧の向こうから、医者の声が聞こえてきます・・・病状の説明、治療方針、治る見込み、副作用のリスク・・・。
 まっさきに、余命を宣告される人も、少なくありません。
「末期です。ホスピス紹介しますよ」
 いきなり、こう告げられた人もいます。
「あなたはまさか、治るつもりで、ここに来たんじゃないですよね」
 無神経の極みとしか言いようのない、こんな言葉まで添えられた人も・・・。

 そして。
 このときから歩き始めるのです。無知で無力で、それ故に従順な、ありふれた一人のガン患者として・・・。
 自らが、選んだ道を・・・。
 右腎臓ガンを告げられた、25年前の私がそうであったように・・・。



本当に?
 でも、ここで是非とも、一度立ち止まって、考えてほしいことがあります。
 それは、〈本当に〉、この道しかないのかということです。
 確かにあなたは、医師から丁寧な説明を受けたでしょう。そして、説明を正しく理解し、その結果、この道をゆくことに同意したのでした。
 一見すると、なんの問題もなさそうです。〈説明にもとづく同意〉、いわゆるインフォームドコンセントが、成立しているわけですから。
しかしそれでもなお、元患者である私は、あなたに呼びかけたいのです。
 25年前、同じような手続きをへて、一つの道を選んだ者として、あなたに、呼びかけたいのです、大きな声で。
 本当に、その道でいいのか、と。
 本当に、他に選択の余地はないのか、と。
 もしかすると・・・単に、そう思い込まされているだけではないのか、と。
 その選択には、他ならぬ、あなた自身の命がかかっています。
 その選択には、決して二度とはない、あなたの人生がかかっています。

 
ノックしよう

だから。
たった今、この瞬間に。
勇気をふるって。
霧の中から、飛び出しませんか?
そして、ノックしてみよう。 固く閉じられた、あなたの心の扉を・・・。
本当は、自分が、何を望んでいるのか。
本当は、どんな未来を築き、どんな人生を送りたいと願っているのか。       
真実の心に、
忠実に寄りそった、
新しい選択を、するために。

   (つづく)


2013年03月13日

はじめに


人生は、無数の選択から、できている。
何を食べ、
何を考え、
何に価値を見出し、
何をし、あるいは、しないのか。
私たちは、意識的に、あるいは無意識に、
あるときは喜んで、あるときには、やむを得ず・・・数え切れない選択を重ねてきた。  

その選択の結果として、
あなたの〈今〉がある。
私の〈今〉がある。
あなたが今、病んでいるのも、選択の結果。
今の私が、ガンになって良かったと心からの笑顔で言えるのもまた、選択の結果。

二十五年前、私は、今のあなたと同じように、病み苦しんでいた。
それまでの私は、今日までのあなたと、同じ選択を繰り返していたから。
人生を傷つけ
命を破壊する
そんな選択を、積み重ねていたから。

そう。
すべては
選択の結果なのだ。
ならば
変えよう、選択を。
人生を傷つけ命を破壊する
そんな選択は、捨て去るのだ
勇気を持って、今すぐに。
そして
新しい選択を始めよう。
希望を持って、今すぐに。
かつて
想像もできなかったほどの、
素晴らしい〈結果〉を信じて。

これは
あなたが、ガンを治し
喜びの人生を始める
困難だが、それだけに、誇りに満ちた
心の旅だ。

あなたさえ諦めなければ
私はどこまでも
あなたの旅に、寄り添っていくつもりだ。
それが
一足先に
喜びに満ちた
新しい人生を手に入れた者の
役割だと思うから。

時は今!
さあ、始めよう
大いなる、一歩を!